【DV離婚・DV避難】持ち出さない荷物とは2度と会えない覚悟を。
普通の理性と常識ある人間なら、パートナーの荷物を捨てたり、引き渡しを拒否したりはしないでしょう。
でも私たちが戦うのは頭のおかしい自己中な人たちです。
- 子どもに会わせないなら荷物は渡さない、と取引の条件にされるかも。
- 単に嫌がらせで渡さないかも。
- 荷物があれば、まだ俺の元に帰ってくると思っているかも。
いずれにしても家を出るときには、安全と引き換えに、二度と会えない覚悟が必要です。
シェルターへの移動にしても、母子生活支援施設にしても、私は婦人相談員から『荷物は自分が持てるだけにしなさい』と言われました。
つまり、両手に一つづつのスポーツバッグ2つ程度。子供にも自分の荷物をリュックに背負わせる程度でしょうね。
参考にしたいDV脱出事例
A子さんの家出ケース
A子さんは、日常的に身体的暴力を振るう元夫がいました。次は逃げよう、と思い、押し入れの奥に大きなスーツケースのなかには事前に持ち出すべきものを詰めて準備。
次の日、元夫を朝仕事に見送った後その荷物を持ってすぐに家を出たとのこと。
家を出るときに、荷物をまとめる姿を見られては危険なので、家を出る日と荷物をまとめる日を2段階に分けたのはリスクを下げる上で良かったと思う。
サバ子は荷物をまとめながら、この姿をみられたら逆上して刺されるかもしれない、とヒヤヒヤしながら家出準備をしました。
B子さんのDV避難ケース
B子さんは、同棲する彼氏がいたが、時々暴力を振るっていた。DV男の典型で暴力の後は優しくなる彼に、B子さんはDVを疑わず『次は変わってくれるだろう』と信じていた。
しかし、ある日ドライブに行った時に、車内で口論に。運転しているにも関わらず助手席に座るB子さんに向けて彼は殴りかかった。
事故と暴力の両方に恐怖を感じたB子さんはトイレを装い、道の駅のトイレから警察へ連絡。
そのままダイレクトにDVシェルターへ送られた。
もちろん、その時の所持品が彼女の全て。着替えの服も思いでの品も持ち出せなかった。
サバ子がやっとけば良かったと思ったDV離婚の際の荷物の持ち出し方
私の場合、なかなか元夫が荷物を引き渡してくれなかった。それは、まだ自分の元に帰ってくるだろうと奴が思っていたこともあるし、単に家を出られて怒っていて、荷物を引き渡したくない気持ちもあったと思う。
妻の荷物が、どこに何があるやらわからない人に「あそこにあるあれを弁護士さんに引き渡してくれ」という作業をひとつひとつしていくのは本当に本当に面倒だった!
荷物を家にこっそり帰って取りに行きたいと思ったけど、それは絶対ダメ!危険だし、住居侵入罪(刑法130条前段)や、自分のものであっても夫が共有財産だと主張すれば、窃盗罪(刑法235条)になる可能性があります。
だから、手間やスポーツバッグ2つ以上のものを残しておきたいと思ったら、事前にこっそりレンタルボックスとかいれとけばよかったな~と思った。こんなやつね。
項目 | 重要度 | 備考 | |
□ | 思い出の品 | ★★★★★ | これが絶対一番です。 子供のへその緒とか、祖母からもらった形見のネックレスとか。 |
□ | 銀行通帳 | ★★ | なくてもなんとかなる(DVシェルターの食べ物は無料で支給してもらえる)ので、シェルター移動などのタクシー代だけあればOK。 母子生活支援施設でもお金がなくてもなんとかなる。 けれど、相手に使い込まれたりすることもあるので、できれば。 |
□ | 暴力を証明するもの | ★★★ | 保護命令や接近禁止、DV離婚の際にあった方が有利。客観的事実(医者の証明書や受診歴)があると、接近禁止も認められやすいと聞いた。 うちの場合は客観的事実がなかったので、相手が暴力を認める見込みがなく、接近禁止命令は申請を諦めた。 リング状でない(後で追加したことを疑われる)相手の暴力(身体的・モラハラ行為を書いた日記も有効。 保護命令の詳細&必要書類はこちらを参考に(内閣府HP) |
□ | 子供が気に入っているぬいぐるみ | ★★★★★ | これは一番重要。 シェルターへ行っても、見知らぬ土地の母子生活支援施設へ行っても誰も知らないし、子供にとっては父親からいきなり引き離された状態。 情緒安定のために、せめて気に入っているぬいぐるみはブロック類より優先して2、3個持っておくべき。ブロック類は施設にたくさんあるよ。 |
□ | 借金を示す書類 | ★★ | 弁護士さんを通じて借入元へ照会はかけてくれるけど、ないともろもろの手続きに時間がかかる。離婚後でも債務整理は可能だけど気になる方は先に相談。 [ad]借金減額・過払い請求のご相談は【司法書士法人杉山事務所】 |
□ | 大事な連絡先 | ★★★★ | 両親、親友、仕事場などの連絡先は予め携帯から書き写して、紙で持っておく。 シェルターにはいっている間(1週間~数か月)は携帯・財布は没収されます。携帯はその時点でもう数か月は電源を入れないものと思いましょう。 母子生活支援施設で安全な状態になってから、新しい携帯に変えます。 |
□ | 着替え | ★ | 子どもと自分、それぞれ数枚あれば十分。 母子生活支援施設へ行けば子供服もたくさんおさがりがあるし、女性ものもあります。買い物にも連れて行ってもらえるし、むしろ、新しい人生にする為にも古い服はかさばるし、持っていかなくても大丈夫。 |
家具・家電 | ー | 不要です。大丈夫。施設にあります。 | |
布団類 | ー | これも大丈夫、用意されています。 |