【母子生活支援施設】入所から退所までの流れ
この記事は、現在母子生活支援施設への入所を検討している方々と、母子生活支援施設をこれから退所したいけど情報が少ないと困っている方々を対象にしています。母子生活支援施設に関する各種Q&Aはこちら
母子生活支援施設では、入所から退所まで独特の流れがあります。
大きく分けて4つの段階があります「生活基盤を整えること。離婚を成立させること、就職して退所のお金を貯めること、退所先の住宅を決めること」詳細な注意事項も含めて母子生活支援施設退所までの流れを見ていきましょう。
- 母子生活支援施設入所生活基盤を整える
DV入所する場合は、家財も服も持って家を出ませんから何もありません。まずは生活基盤を少しづつ整えます。
- 家財・TVや洗濯機、掃除機などを少しづつ買い揃える
- 水道、電気、新しい携帯電話の契約(施設からの許可が出たら)
- 消耗品をそろえる(コレ、地味に時間かかります。最初は塩も醤油もないですからね)
- 1か月目役所の各種手続き
役所の手続きは、必要最低限の手続きを、職員さん同行のもと、行います。
保護命令が出ていれば、役所の手続きは最悪なんとでも後回しにできます。主な手続きは・・・- 元住んでいた夫との世帯分離
「住民票を分ける」という手続きですが、自治体によってはDV被害者でも元住んでいた自治体に出向いて直接申請をしないと世帯分離を受理できないという何とも危険な手続き。私は家を出てから約1年後に世帯分離しました。元住んでいたA県xx市役所に直接いかなければならないので危険な作業でした。 - 新しい町での子ども手当・児童扶養手当の申請
例え住民票が移動していなくても、母子生活支援施設が「居住証明」を書いてくれます。これを持っていけば、実際の扶養者として子ども手当も児童扶養手当も受けられるようになります。
母子家庭かもらえる手当の金額についてはこちらを参考。 - 新しい年金番号の取得
今まで使っていた年金番号を引き続き使うと、元住んでいた住所に年金便が行ったり、夫の扶養だった場合には、同じ番号を使うと何かしら安全ではないそうで、いわゆるDV被害者の年金番号(9ナンバー)を発行してもらいに年金事務所へ出向きます。※この手続きをすると、自分の年金に関する問い合わせは本人でも電話では受け付けてもらえなくなります。対面のみ情報開示してもらえます) - 住民票の異動
これは全く急ぎません。安全なタイミングで職員さんと手続きします
- 元住んでいた夫との世帯分離
- 1か月目離婚の手続き準備
事実婚の解消についてでも少しふれましたが、元々住んでいた県の弁護士さんへ依頼するのがよいと思います。
- 2~3か月目子どもを保育園に入れる
引っ越してきたばかりでは、おそらく年度途中に保育園は無理でしょう。
しかし、施設内に保育士さんが常駐する母子生活支援施設であれば、子どもを預けて先に求職活動ができます。
これは、母子生活支援施設に入所する大きなメリットです。 - 2~3か月目求職活動開始
新しい土地での求職活動は、土地勘もなくて不安です。
でも、最初は職員さんがハローワークへ同行してくれて、就職支援をしてくれます。
必要な場合には、職員さんがパソコンを教えてくれたりしていました。
※職種によっては、施設から就職NGが出る場合があります。例えば観光地で多くの人の目に触れる場所、写真をSNSに上げられる可能性のある職種、施設の入所者について個人情報を知ってしまう職種(役所の一部事務など)。 - 6か月前後就業開始
新しい土地での就業開始です。
最初は土地勘がない場所でも、住めば都です。新しい土地が好きになると思います。
また、就業することによって、ずっと母子生活支援施設の中に閉じこもっているより、気分転換にもなります。
中には、DV被害のせいで精神的な病気となり、就業が難しい場合もありますが、いきなりフルタイムで働きなさい。とは言われません。一日数時間から就業開始して、だんだんと勤務時間を増やしていく方もいます。
※収入が 極度に少ない場合には、パートタイムで働きながら足らない部分を生活保護で一部助けてもらうやり方もあります。 - 1~10年離婚成立
離婚成立までの時間は非常に個人差がある部分です。
この部分の長さ次第で、退所までの期間が変わってきます。離婚成立をクリアすれば、施設からの行動制限が徐々に解除されて、自由な生活が送れるようになります。
(行動制限とは、施設が独自に、被害者本人の為に設ける移動範囲の制限です。例えば、入所当初や、元夫からの追跡が心配されるようであれば、役所や日常の買い物、全ての行動に職員が同行します。) - 退所準備開始引越し先を探す(民間/公営住宅)
ほとんどの方が、公営住宅を探します。
人気の公営住宅へ申込み、なかなか退所できない家庭も見てきました。
郊外で少し不便だけど当選しやすい公営住宅を選ぶか、市街地で人気で築年数浅いきれいな家を狙うか。
自由だと思います。
ただし、措置元の自治体からそろそろ退所しましょう、とお声がかかる場合もあります。 - ラベル公営住宅当選
公営住宅に当選したら、募集からおよそ3か月後に入所です。
学校の入学タイミングから3か月逆算して良いタイミングの募集があるといいですね!
おススメは9月募集ですよ。保育園の入園申込である1月までに同市/同町に転入できるからです。
例:9月募集・・・12月入居(4月の入学、進級まで3か月の準備期間あり。) - 母子生活支援施設退所
1~10年退所(引越し)退所費用についてはこちらのページでも説明しています
いよいよ退所です。
以下のような準備事項があります。やることが多くて忘れそうですよね。あともう一息です!頑張りましょう!- 引越し見積もり
- 自治体の警察へ連絡(次回住民票ブロックの為に必要な警察への相談記録を残すため)これは住民票ブロックの有効期限が切れる前でOK
- 子どもの学校の転入手続き
(顔出し・名前公開NGである事を学校に伝えておく) - 保育園の入園申込
(大きく枠が空く4月入園申込に向けて、これは出来れば1月募集か2月の二次募集のタイミングにしたい) - 水道、電気の使用開始申込(申込予約)
- 水道料金の減免申請(水道だけは減免制度があります。役所で聞いてみてください)
- 公営住宅で入居者名簿が一般公開されないか注意(私の住んでいる公営住宅は、なんと入居者名簿が団地全体に公開されてしまうのです!仮名で登録するか、掲載されないように注意!!!)
- エアコン準備
母子生活支援施設ではエアコンがあったので、引越し先でエアコン準備が必要。夏場はエアコンないと死んでします - インターネット準備
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母子生活支援施設退所後の生活で不安なことは?
退所後には、共同生活から母子だけの生活になるので、正直不安でした。
ドアをノックされると元夫が私を探しに来た?!と不安になることも。
でも、母子生活支援施設ではできなかった自由な生活、友人と連絡再開できること、SNSが出来ること、など自由な生活が広がります。
うちの子どもたちも新しい生活になじみ、とても自由にのびのびと暮らしています。
郊外を引越し先に選んでよかった。
ですから、これを読んでいらっしゃる方も大丈夫。
きっと退所の先は、明るい未来がありますよ!応援しています!