母子生活支援施設入所中に出産した話

妊娠母子生活支援施設

母子生活支援施設とは?

母子生活支援施設とは、通称「母子寮」と呼ばれる女性と子どものための福祉施設です。
DVや経済的な事情を理由に20世帯前後の家族が一つの施設で暮らしています。
施設については全母協のページ私の母子寮Q&Aページもご覧ください)

実家や自分で民間賃貸を契約したり、公営住宅の入居が困難な場合の最終手段として、残される最後の砦が、この母子生活支援施設なのです。

妊娠中にDV避難する場合の選択肢

さて、今回は私が妊娠中に母子生活支援施設で出産したエピソードです。
私は、夫から命の危険を感じてDV避難をすることとなったのですが、その際に一番に希望していた避難先は実家でした。
3人目の子の出産を控えていた私にとって、全く土地勘も知り合いもいない土地で出産するよりも、当然実母がいるほうが安心だったからです。
DV避難先として、公営住宅や民間賃貸の可能性も一応検討しましたが、これについては出産が迫っていることや、夫からの経済的DVで民間賃貸を契約するだけの資金がなかったので、これらの選択肢は選べませんでした。

また、役所や配偶者暴力支援センターで相談する中で、「実家の場所が夫に分かっている以上、実家への避難は危険すぎる」と役所で判断され、最終的に母子寮を案内されることとなりました。
※実家が頼れる場合には、「実家に身を寄せなさい」という見解を見せる自治体や担当者の主観もあります。

「母子寮で出産するなら、上の子たちは私が入院中はどうするんだろう?ただでさえ今の家から離すのに・・・」と当時は心配でたまりませんでした。母子寮で出産した経験者の話も当然ネットには載っていません・・・(今回この点がこの記事を書くきっかけとなりました)

妊娠中に母子寮に入所する場合

母子寮選びに当たっては、まず母子寮と連携して急遽出産を受け入れてくれる病院が近くにあるかどうかの点を考慮してもらいながら、入所する母子寮を役所が決定しました。

本来であれば、健康診断を終えてからの入所ですが、私の場合は出産が近かったので急いで先に入所をさせてもらいました。
本来は3番と4番の順序が逆です。

  1. 母子寮決定
  2. 元の産院に紹介先空白の紹介状を準備してもらう
  3. 母子寮入所
  4. 健康診断
  5. 職員さんにうちの子供達と慣れてもらう
  6. 職員さんに子供の着替えや居室内について引継ぎ
  7. 新しい産院で検診・出産

産院に入院中、上の子たちは誰が面倒を見ていたのか?

産気づいたのは夜11時頃でした。
11時でしたが、すぐに当直の職員さんに陣痛が来たことを伝えると、担当の母子支援員の職員さんと施設専属の保育士さんがすっぴんでかけつけてくれました。
私は、こども達が寝ている布団をこっそり抜け出し、駆け付けてくれた保育士さんとバトンタッチ。
母子支援員さんの運転する車で産院へ急行しました。そして無事明け方に出産。そのまま入院しました。


さて、入院・・・

一番気になる部分だと思います。
私の入院中、上の子たちはどうしていたのか?

・・・上の子たちは、施設専属の保育士さんが居室で一緒に生活をしてくれました。
日中は学校や保育園で過ごし、⇒保育園・学校終了後は施設内の保育室・学童⇒居室という動きをしていました。
居室内では、実家の母がやってくれただろうことを、保育士さんと母子支援員さん(施設職員さん)がやってくれました。
うちの冷蔵庫の中身を使って朝食・夕食を作り、洗濯をし、お風呂に一緒に入り、同じ布団で寝てくれました。
ありがたかった・・・

施設の人員の関係で、入院中上の子たちと面会できたのは2回だけでしたが、私の不在中も食材を買い足してくれながら、約1週間過ごしてくれました。

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